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【株】天才の短期投資VS凡才の長期投資

11月30日の朝日新聞be on Saturday(週末別刷り)は「フロントランナー」のコーナーで著名投資家のテスタさんを取り上げています。朝日新聞は一般紙なので、私たちが期待する突っ込んだ投資ネタは出てきませんが、「テスタ」は中学生のときに飼っていた鳥の名前だとか、テスタさんは子供の頃にゲームばかりやっていたこと、株と関わって最初に始めたのがデイトレードで今も短期投資が中心であることなど、興味深いエピソードが紹介されています。そして、テスタさんと親交のある松井証券のM氏は、テスタさんの最大の強みは”正しい時期の損切りが将来の利益につながる”ことを認識できていることだと言います。しかし、専門家にこう言われると、長期の時間軸で投資を行っている人まで、「そうか。自分も含み損を抱えた銘柄をホールドしないで、さっさと損切りした方がいいのかな。」と早合点しないか、心配性の私は気が気でありません。

いいですか。テスタさんは短期投資家です。短期投資家にとって、売買回転率の高さが勝負の鍵となります。だから、早め早めの損切りが有効なんです。そして、テスタさんはcisさんと同じように、ゼロサムの短期投資の世界を勝ち抜いてきた稀有な存在です。そんな天才の真似をしたところで、凡才の役には立ちません。

今まで長期投資と短期投資を混同した(自称)専門家の無責任なコメントが、いかに多くの個人投資家を惑わせ、誤った道に誘導したことか。(自称)専門家諸氏は、大いに反省してもらいたいものです。そして、ギャンブル等の才能に恵まれ、投資の世界でも成功できるという確信のある方以外は無駄な売買はせず、ほったらかしの長期投資を愚直に続けていきましょう。私たち凡才の進むべき道は一択です。