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閑話休題

【閑】山と株式投資

9月10日の火曜日、私は有休を取って日帰りで北アルプスの蝶ヶ岳へ行ってきました。標高2,677mと北アルプスの中では標高は控えめで、登山道もよく整備されているので、老若男女を問わず大変人気の山です。この日も平日にも関わらず、大勢の登山者で賑わっていました。蝶ヶ岳は山頂から眺める槍ヶ岳~大キレット~穂高岳の大迫力が魅力です。(当日は山頂がガスに覆われており、残念ながら目にすることはできませんでした。)また、山頂直下にある蝶ヶ岳ヒュッテ(収容150人)に泊まれば、美味しい食事をとりながら非日常的なひとときを過ごすことができます。ただ、北アルプス入門編の山といっても、そこは北アルプス。気軽に行ける場所ではなく、それなりの準備が必要になります。皆さんも軽いトレーニングをした上で、1度訪れてみることをお奨めします。きっと人生観が変わりますよ。

前置きが長くなりました。今回は私が蝶ヶ岳に登っている間に考えたこと、「何でオレは山に登るんだろう?」という点についてお話したいと思います。私が山を始めたきっかけは、他人から趣味を聞かれたときに「これです」と言えるものを一つ持っておきたかったからです。それから、健康上の理由(高血圧や高コレステロール)で運動をしなければいけなかったこと等もあり、山を続けてきました。そして、今回もう一つ、私が山に登る意味に思い到りました。それは「成長」です。

去年、私が蝶ヶ岳に挑戦していたら、途中でバテて日帰りは難しかったでしょう。でもこの1年、私は色んな山に登ってきました。その中で私の体力は少しずつ強化されてきたのだと思います。来年はもう少しタフな山にも挑戦する予定です。このように山を続けることで、(いつか限界は来ますが)年齢に関係なく登れる山のレベルは上がっていきます。還暦を過ぎたジジイでも可能です。これってすごくないですか? 人間のパフォーマンスは加齢とともに低下していくのが自然の摂理です。それなのに加齢に逆らってパフォーマンスがアップするなんて、アンビリーバブル! 私は「成長」を求め、これからも山に登ります。(もちろん、筋トレや他のスポーツを通してでも「成長」は可能です。)

と、ここまで考えて、私はさらにもう一つのことに気付きました。私が年金(企業年金と個人年金)のお世話になっても株式投資を止められない理由、それも「成長」なんじゃないか? 確かに株式投資にはマイナスもありますが、長期的にはプラスの成長が期待できます。どれだけ投資家が高齢になっても、投資先の企業は関係なく成長していきます。私の足腰が衰え、いよいよ山登りができなくなっても、株式は成長を止めません。Going Concern。永遠の命です。私がくたばってあの世に行ったあとも株式は成長を続け、私の家族を見守ってくれることでしょう。(8月下旬に予定していた南アルプスの光岳は、台風10号の影響で断念しました。)

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【株】長期投資と、この嫌な気持ち

最近、何をやっても面白くありません。仕事で大口の案件が成約できたり、ダイビングで潜った西伊豆の海のコンディションが最高だったりと、いつもなら大ハッピーなはずの出来事も、素直に喜ぶことができません。何でだろうと理由を考えると、運用が上手くいってないからだと気付きます。
株式相場の10%から20%の調整は想定内であったはずなのに、調子に乗って春から夏にかけて、日経平均で38,000円~40,000円の水準でかなりの銘柄を仕込んでしまいました。お陰様で、足下では相当な評価損を抱えています。(怖くて金額は計算していません。)

しかし、これも長期投資家=リスク屋の宿命です。こうやって人々がいやーな気持ちになっているときに、その気持ちを代わりに引き受けるのが、私たち長期投資家の仕事でありミッションです。嫌な気持ちを引き受けることで、私たちはリターンという報酬を頂いていることを忘れてはいけません。もし、この嫌な気持ちから逃れたいばかりに、安易に株式を売却するような輩にはリターンは巡ってきません。そして、永遠のゼロサム地獄に陥ることになるのです。

以上、ある長期投資家の負け惜しみでした。