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閑話休題

【閑】いい人

最近、「いい人」と言われることが多くなりました。でも、思い返してみると、私は昔から「いい人」と言われてきた気がします。例えば、学生時代。合コンとか、サークルの席で、女性から言われることが多かったような。そして、そう言われたときの私は、なぜか寂しい気持ちになったことを憶えています。

「いい人」というワードは一見、褒め言葉のように聞こえますが、状況によってはそうではありません。当時、私の回りにいる”いけてるメンズ諸君”は、女性から「かっこいい」「おしゃれ」「やさしい」……。そんな言葉をかけられていました。そして、そういう形容詞がマッチせず他に適当なワードが見つからない男性、あるいは表現の対象にすらならない男性に、消去法的にかけられる言葉が「いい人」なんです。私は女性から「いい人」と言われるくらいなら、「嫌なやつ」と言われる方がましだと思っていました。「嫌なやつ」なら、少なくとも表現すべき対象として認識されているわけですから。

ただ、同じ「いい人」でも、シニアとなった今は若い頃とは状況が違うと考えています。なぜなら、シニアの男性には「かっこいい」も「おしゃれ」も、基本的に当てはまりません。(一部のイケオジは除きます) そんな中で、「いい人」という言葉をかけてくれた人は、積極的に「良い」or「悪い」から「良い」を選択してくれたと考えられるからです。アラ還の私が「いい人」と言われたなら、今度は素直に「ありがとう」とお礼を言ってみたいと思います。