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【株】シニア向けNISA二段重ね活用術

現在61歳の私は某社で嘱託として働いていますが、多くの会社員の方が定年退職後も嘱託として継続勤務されていることと思います。今や65歳まで働くのは当たり前。70歳まで働くという元気なシニアの方も多いです。ただ、問題はシニアが手にする給料が、現役当時に比べ大幅に減らされてしまうことです。そのため、生活費に充てるキャッシュが不足する場合、年金や資産運用でカバーする必要が生じます。今回はそんなシニアの事情に合わせたNISA活用術を考えてみたいと思います。

シニアにとって資産運用の目的は将来の資産形成ではなく、足下での生活費の原資となるキャッシュフローの獲得です。私はそんなシニアの方に、まずはNISAの成長投資枠での高配当株投資を提案します。株価はしばしば企業の業績とは無関係に、市場参加者の気分(PER)によって激しく変動します。一方、株式の配当は企業の業績(EPS)に応じて変動し、株価の影響は直接には受けません。高配当株に投資すれば、(企業の業績に大きな変動がないかぎり)株価が上がろうと下がろうと、安定したインカムゲインを手にすることができます。

しかし、高配当株も企業業績が悪化すれば減配、最悪、無配に転落します。そのため、企業業績の悪化時への対応も考えておきたいものです。そこで、もうひとつの提案です。それは、NISAのつみたて投資枠で株式インデックス(TOPIX)投信に投資するのです。そして、TOPIXの予想PERが例えば17倍とか18倍(※)を超えるような過熱したマーケットになったら、投信の一部を売却しキャッシュでプールしておきます。先々、企業業績が悪化して配当が減少した場合は、キャッシュを取崩しインカムゲインの減少分を補うようにします。このように、成長投資枠の高配当株でベースとなるインカムゲインを確保しつつ、配当減少時にはつみたて投資枠のキャッシュを注入することで、より安定したキャッシュフローの獲得が期待できるという仕組みです。
(※)一般的にPERの適正水準は15倍前後とされます。

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【株】落ちるナイフはつかむな

日経平均が38,000円の大台を割り、為替も1ドル=149円台に突入と、にわかに日本株の行方に暗雲が立ちこめてきました。ひょっとしたら、もう一段の下げがあるかもしれません。こんな場面でよく使われる格言に、「落ちるナイフはつかむな」があります。その意味をネットで検索すると、A証券のホームページでは「落ちてくるナイフをつかむと、上手く柄をつかめないで、刃をつかんでケガをしてしまいます。ナイフが床に落ちてからつかめば全く無傷です。」「株価が急落している時に買ってしまうと、どんどん下がって大損してしまうので、株価が目先の底について、そこから下がらない事を確認してから買った方がいいということです。」とあります。また、B証券のホームページでは「賢明な投資家は落ちてくるナイフなんてつかまずに、株価が底を打つのを見届けてから買う。底に落ちて刺さったナイフなら、安心して抜いていいからね。急落中の株に”安い!”と飛びつく前に、この格言を思い出そう。」とあります。

さて、このA証券やB証券のホームページの解説を見て、皆さんはどう思いましたか。「なるほど」と思った方。ちょっと人が良すぎます。「本当にこれがプロの解説か?信じられない。」と思った方。正しいです。
ここで、A証券さん、B証券さんに伺いたい。だいたい、株価の目先の底を確認するだの、株価が底を打つのを見届けるだの言ってますが、あなた方はそんなこと本当にできるとお考えですか?それとも、株価が底を打った瞬間にコツンと音でもすると仰るのですか?

プロの方にこんなこと言ったら釈迦に説法ですが、短期的な株価動向は予測不能(ランダムウォーク)です。株価の底値だと思ったら、実は二番底の入口だったなんて話はザラにあります。なので、落ちるナイフをつかむことが悪手かどうか事前には分かりません。上がるナイフをつかんだら、そこが戻り高値だったなんてこともありますし。つまり、言えるのは、売買タイミングに下手に相場観を入れるのはやめた方がいいこと。そして、ドルコスト平均法のように機械的に売買する方が、リスク抑制の観点からは好ましいということです。機械的な買いでたまたま”落ちるナイフをつかむ”ことになっても、それはそれで粛々とオペレーションを継続すべきです。

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【株】日本経済の行方

相場の予想なんて当たるわけがありません。もしあなたの回りで、したり顔で相場の予想を垂れる輩がいたなら、眉に唾を付けてから聞くことをお薦めします。しかし、日本という国の経済が今後どこへ向かおうとしているのか、そんな大局観について議論することは決して無駄ではないと考えます。

ひとつ参考にしたい本があります。齋藤ジンさんが書かれた「世界秩序が変わるとき」(文春新書)です。齋藤さんは日本のメガバンク出身の投資コンサルタントです。といっても、そこらへんに転がっている自称コンサルとは違って、ヘッジファンドをはじめとした運用のプロたちに助言する超一流のコンサルタントです。そんな齋藤さんが本書で主張するのが、新自由主義の終わりと日本の復活です。どういうことかと言いますと、「新自由主義的な世界観に支えられてきた既存システムは信認を失った。根幹となる世界観への信認が崩れた以上、パラダイムシフトが発生する。その結果、勝者と敗者の入れ替え戦が始り、(今まで負け組であった)日本は勝ち組になる。」というものです。

「日本が勝ち組」と言われても、にわかには信じ難いですが、日本が勝ち組になると齋藤さんが考える根拠は二つあります。ひとつめの根拠は、覇権国家アメリカが中国を封じ込めるため「強い日本」の協力が不可欠になっており、日本経済の成長を後押しする可能性が高いことです。このような地政学上の要請でアメリカが日本をバックアップした事例は過去にもあります。第二次世界大戦後の冷戦下で、アメリカはソ連封じ込めの一環として日本経済の強化を図るため、1ドル=360円という超円安水準に為替を固定するとともに、日本製品の輸出先として米国市場を開放しました。これらのアメリカの支援によって、日本は高度経済成長を果たすことができたのです。

そして、ふたつめの根拠は、日本経済が「失われた30年」というデフレのノルム(常態)から解放されつつあることです。これからの日本では人口減少がインフレ圧力として働いてきます。実際、2025年春闘では昨年に続き力強い賃金上昇が見込まれています。2024年の春闘では中小企業の賃上げも4%を超えました。これが常態化するようであれば、4%アップの賃金を支払う余力のある企業だけが生き残ることになります。
デフレ下で温存されてきたゾンビ企業は淘汰され、銀行に積み上がった家計の貯蓄は株式市場に流れ込み、企業の内部留保は設備投資に回ることでしょう。日本経済の生産性は劇的に改善することが期待されます。

経済成長と株価の動向は短期的には必ずしも一致しませんが、長期的にはある程度パラレルに動きます。日本経済が齋藤さんの見立て通りになるかは分かりません。しかし、個人的にはこのシナリオに乗ってみたい気分です。ていうか、もう乗っています。

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【株】株式投資のキモをザックリ理解する

株式投資の解説書を読むと、期待リターンだの標準偏差だの、アルファだのベータだのと、小難しい用語が次々に出てきます。でも私たちは投資期間や許容リスクを制限されたプロの投資家ではないので、そんな細かい話は無視しましょう。もっとザックリと大きな流れをつかむことの方が大事です。そこで、今回は「年1時間で億になる投資の正解」を読んででご紹介した内容を引きながら、株式投資のキモをザックリ理解してみたいと思います。

ここで一つだけ専門用語を使うことをお許し下さい。JPモルガンの超長期市場予測(2024年版)によれば、日本大型株の期待リターンは6.7%、日本小型株の期待リターンは7.2%となっています。そこで、取り敢えず間を取って、日本株の期待リターンを7%とします。期待リターンというと何かすごいことのように聞こえますが、何のことはありません。ただの利回りのことです。日本株に投資したら、年7%の利回りが期待できるということです。期待というのは、株式はリスク資産なので、預金のように利回りが確定したものでなく、あくまで期待=予想ベースの数字だよ、という意味です。

ところで、皆さんは「72の法則」をご存じでしょうか?「72の法則」とは、お金が倍になるために必要な期間が簡単に分かる算式のことです。72÷金利(%)=お金が倍になる期間、となります。(※) ここに日本株の期待リターンの7%を入れると、72÷7=10となります。10年で資産が倍に、20年で資産が4倍になる計算です。
(※)あくまで概算、目安です。

株式投資はいいことばかりじゃありません。リスクも考えなければいけません。しかし、私たちは素人の長期個人投資家ですから、標準偏差のような細かい理屈は要りません。ザックリ、何年で何%くらい下落するといった情報があれば十分です。そこで、「年1時間で億になる投資の正解」の出番です。この本の中でS&P500の過去データとして、1年に3回▲5%の下落、16ヶ月に1回▲10%の下落、7年に1回▲20%の下落、そして22年に1回▲50%の下落が紹介されています。米株と日本株の違いはありますが、日本株を米株よりやや厳しめに見ておけば大丈夫。日本株は、1年に1回▲10%の下落、5年に1回▲20%の下落、20年に1回▲50%の下落をするものとしましょう。

5年に1回▲20%の下落なんて、とんでもない! 20年に1回▲50%の下落って、資産が半分になるって話? ふざけるな!
お怒りはごもっともです。ですが、ちょっと待って。日本株の期待リターンに目をやって下さい。10年で資産は倍、つまり利回りは100%です。20年で300%。確かにこれらは計算上の話、机上の空論です。実際はそんなに上手くはいきません。でも、20年、30年……といった長期の時間軸においては、机上の空論が現実となる可能性が高まります。5年で▲20%、20年で▲50%相場が下落しても、それまでの相場上昇で十分なお釣りが来るはず、という仕掛けです。

長期の株式投資の成功の秘訣は、短期的に含み損を抱えても安易に損切りせず、複利の効果で資産が積み上がるまで我慢することです。一旦資産が積み上がれば、含み益がクッションとなって短期的な相場下落も気にならなくなります。長期の時間軸では「相場下落による損失」よりも、「相場上昇による利益」の方が圧倒的に大きいのです。そして、相場の下落は、次なる相場上昇のために欠かすことのできないものです。あなたは高くジャンプしようと思ったとき、どうしますか? 一度大きく屈み込みますよね。それと同じです。

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【株】今年最初のトレード

ご挨拶が遅れて申し訳ありません。今更ですが、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

さて、元日の日経新聞には恒例の企業経営者の相場予想が出ていましたが、皆様一様に強気でしたね。こんな年も珍しいのではないでしょうか。ひねくれ者の私は、かえって弱気を吐きたくなります。とはいうものの、投入資金があれば直ぐに買いたくなる”ダボハゼ”の私。NISAの成長投資枠を埋めるべく、新年早々買い指し値を入れ、早速約定しました。購入した銘柄は、わが地元企業のセイノーホールディングス(9076)。配当利回りが4%を超える高配当株です。成長投資枠というくらいですから、本来はグロース株を買うべきかも知れませんが、自分の年齢を考えると値上がりを待つ時間は余りありません。ですので、どうしても高配当株に目が行きます。今回は枠の半分程度を埋めましたが、3月末までに残りの半分を埋めたいと思います。今のところ、INPEX(1605)あたりが候補です。

日本株式市場の先行きは分かりませんが、本邦経済はインフレの定着による名目ベースの経済成長が当面続くと見ているので、今年も引き続き強気で臨んでいいのではと考えています。

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【株】「年1時間で億になる投資の正解」を読んで

「年1時間で億になる投資の正解」(ニコラ・ベルベ著、新潮新書)を読みました。いやあ、実に示唆に富んだ良書ですね。株式投資初心者の方には、最初にこういう本を読んでほしいと切に思います。書店にいくと投資関係の本が山積みになっていますが、ほとんどがFIRE達成者の再現性も怪しいひとりよがりの体験記か、書いてあることは間違ってないものの、それって投資じゃなくて投機でしょって感じの本ばかりです。何で日本人の書く投資本はこうなっちゃうんでしょうね? しかし、本書はそんなマガイモノではありません。本書を読めば、なぜ(個別株でなくインデックス投信による)長期のほったらかし投資が一番なのか、どなたも理解できるはずです。詳細は是非本書を手に取ってご確認いただくとして、以下では私が記憶に留めたいと思った箇所をピックアップしてご紹介します。

1.株式投資をする目的
本書のP138にこんな記載があります。「私たちの身の回りにあるものは、ほとんどが時間とともに価値を失ったり劣化したりする。数年前に買った最高性能のコンピューターの処理速度はだんだん遅くなっていく。風雨にさらされるマイホームは高いお金をかけてメンテナンスしなければならない。身体だって衰えてくる。」「だが、こと投資にかけてはその逆が起こる。時間が私たちに味方する数少ないケースが、投資の世界なのだ。」

(私たち自身を含め)私たちの身の回りのあらゆるものは、時間の経過による陳腐化から逃れることはできません。中高年になると若い頃のようにバリバリ働くことはできませんし、マンションの賃料は築年数がたつにつれ低下していきます。このように、ナマモノである現物資産のパフォーマンスは時間の経過とともに劣化する運命にあります。しかし、バーチャルな資産である株式等の金融資産は異なり、経年劣化とは無縁です。それどころか、複利の効果で時間の経過とともにパフォーマンスは加速度的にアップしていきます。したがって、株式等の金融資産を現物資産と併せ持てば、人生の後半でパフォーマンスが落ち込む現物資産の欠点をカバーできます。
株式投資をする目的。それは人生の全期間におけるパフォーマンスの安定です。(一部、私の個人的な解釈が入っています。)

2.長期株式投資が難しいわけ
P131に作家のサイモン・シネックのコメントが紹介されています。「長期的視点に立って行動することにはたくさんのメリットがあるが、実行するのは容易ではない。」「それには大変な努力が必要だ。人間には本能的に厄介な問題をその場で解決しよう、手っ取り早く勝利を収めて野心を実現しようとする。」
人間は目の前の障害を速やかに取り除き、さらなる前進を続けるように設計されています。人間の本能に従えば、株式投資の含み損は速やかに損切りし、次の投資先に資金を投入することが正解です。しかし、長期株式投資は異なります。本能に逆らって含み損を放置し、じっと相場の回復を待つことが正解となります。内なる自分と戦い投資を継続しなければならないところが、長期株式投資の難しい点です。

3.株式という商品
P168には「暴落はありふれたこと、避けられないこと、そして必要なこと」とあります。本書ではS&P500の過去データを紹介していますが、1920年代以降、平均して年3回は5%の下落が起きています。過去100年では16ヶ月に1回のペースで10%の下落が起きており、また7年に1回のペースで20%以上の下落が起きています。そして、1950年以降では22年に1回のペースで50%の下落が起きています。まさに、暴落はありふれたことであり、株式という商品が本来持っているリズムだといえます。
しかし「下落によるダメージは、通常長続きしない。たとえば第二次世界大戦以降、20%以内の調整であれば回復して下落前の状態に戻るまでの期間は平均4ヶ月だ。」「そして1974年以降にS&P500が10%以上下落したケースを見ると、底を打った翌月には平均8%以上、1年後には平均24%以上上昇している。」「金融市場最悪の惨事であった1929年の大暴落の後でさえ、市場は10年も経ずに回復している。」これもまた株式の持つリズムです。
皆さんには株式のこのリズムを理解したうえで、株式投資に取り組んでほしいと思います。

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【株】お米とお金

投資することの意味は、お金をお米に置き換えて考えるとよく理解できます。早速ですが、いま手許に100のお米があるとしましょう。このお米の使い方と結果をケース別に考えてみます。まず今年、2024年の状況からです。

(ケース1)
今年とれたお米100を全部食べてしまいました。さあ大変、来年食べるお米がありません。
(ケース2)
今年とれたお米100のうち50だけを食べて、残り50は来年のために蔵に備えておくことにしました。蔵は頑丈なので台風がきても安心です。
(ケース3)
今年とれたお米100のうち50だけを食べて、残り50は田んぼに播いて稲を育てることにしました。ただ、夏に台風が来ないか心配です。

次は時計の針を1年進めて、2025年の状況です。
(ケース1)
去年お米を食べ尽くしてしまったので、今年は家族全員で出稼ぎに行かなければなりません。
(ケース2)
お米を食べようと蔵を開けてビックリ。50あったはずのお米がネズミにかじられて30に減ってしまいました。
(ケース3)
幸いにも台風が来なかったので稲は豊作となり、200のお米を収穫することができました。でも、もし台風が来ていたら、20のお米しか収穫できなかったでしょう。

いずれのケースも一長一短であり、どれがベストか事前には分かりません。でも、私たちの祖先は果敢にリスクと向き合い、弥生の昔から(ケース3)を選択してきました。彼らはひと粒のお米が稲穂となり、何十粒ものお米が実ることを知っていたからです。そして、この稲作の複利効果が、今日の私たち日本人の繁栄の基礎となっています。

さて、ここでもう一度お話をお米からお金に戻して、上記ケースを眺めてみましょう。そうすると(ケース1)は賃金収入で生活費を100%賄うケース、(ケース2)はリスクを嫌ってお金を銀行に預けたもののインフレで目減りしてしまうケース、(ケース3)はリスクを受け入れてお金を投資に回すケース、に相当することが分かります。お金の場合も、どのケースがベストか事前には分かりません。ただ、私はお米に関する先輩たちの取り組みが参考になると考えています。

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【株】ダボハゼ

2024年の振り返りと2025年の課題で私は、「……基本的に相場のタイミングは取らない主義なので……」などと格好の良いことを申しましたが、あれはウソです。ごめんなさい。本当のところを白状します。私は我慢するということができない、ダボハゼのような男です。手許にキャッシュがあれば相場展開や企業業績にお構いなく、条件反射で目に付いた銘柄に片っ端から食らい付いてしまいます。これは、ひょっとしたら病気かもしれません。

そんな私が最も恐れること。それは買った銘柄が奈落の底へ下落すること? いえ、違います。買おうと思っていた銘柄が買えないまま、超高値圏へ一直線に上昇してしまうことです。想像しただけで、怖くて夜も眠れなくなります。
こんな私って変ですか?

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【株】天才の短期投資VS凡才の長期投資

11月30日の朝日新聞be on Saturday(週末別刷り)は「フロントランナー」のコーナーで著名投資家のテスタさんを取り上げています。朝日新聞は一般紙なので、私たちが期待する突っ込んだ投資ネタは出てきませんが、「テスタ」は中学生のときに飼っていた鳥の名前だとか、テスタさんは子供の頃にゲームばかりやっていたこと、株と関わって最初に始めたのがデイトレードで今も短期投資が中心であることなど、興味深いエピソードが紹介されています。そして、テスタさんと親交のある松井証券のM氏は、テスタさんの最大の強みは”正しい時期の損切りが将来の利益につながる”ことを認識できていることだと言います。しかし、専門家にこう言われると、長期の時間軸で投資を行っている人まで、「そうか。自分も含み損を抱えた銘柄をホールドしないで、さっさと損切りした方がいいのかな。」と早合点しないか、心配性の私は気が気でありません。

いいですか。テスタさんは短期投資家です。短期投資家にとって、売買回転率の高さが勝負の鍵となります。だから、早め早めの損切りが有効なんです。そして、テスタさんはcisさんと同じように、ゼロサムの短期投資の世界を勝ち抜いてきた稀有な存在です。そんな天才の真似をしたところで、凡才の役には立ちません。

今まで長期投資と短期投資を混同した(自称)専門家の無責任なコメントが、いかに多くの個人投資家を惑わせ、誤った道に誘導したことか。(自称)専門家諸氏は、大いに反省してもらいたいものです。そして、ギャンブル等の才能に恵まれ、投資の世界でも成功できるという確信のある方以外は無駄な売買はせず、ほったらかしの長期投資を愚直に続けていきましょう。私たち凡才の進むべき道は一択です。

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【株】2024年の振り返りと2025年の課題

8月5日の令和のブラックマンデーから、はや3ヶ月。相場は落ち付きを取り戻したように見えます。しかし、米株が最高値を更新する一方で日本株は上値の重さが目立ち、長期個人投資家にとっては我慢の日々が続きます。私は8月5日の当ブログ記事で「ひとやすみ、ひとやすみ」と申し上げましたが、気が付けば”三休み”くらいした感じです。このまま年内は38,000円~40,000円をコアとしたレンジ相場が続くとして、年明けに(今年と同じように)レンジの上放れを期待したいところです。

さて、今年もあと1ヶ月余りとなったところで、2024年の振り返りをやっておこうと思います。本当は、もう少し相場が戻ったところでやりたかったのですが、思いのほか40,000円の壁が厚そうなので、ここでやることにします。
今年は401kで運用していた資金と退職金が手許にあったので、久々にまとまった額の投資を行いました。私は基本的に相場のタイミングは取らない主義なので、キャッシュが私の口座に着金した順にマーケットに投入しました。時期的には、5月初から7月初にかけて、だいたい日経平均で39,000円~40,000円の水準です。今思えば、あと1ヶ月待てば良かったのですが、後の祭りです。購入銘柄は、高配当株を中心に、グロース系の国際優良企業や地元応援企業の株となっています。(下表ご参照)
まあ、全体で評価損になっているのは仕方ないとして、思ったよりも損の額は小さくて済んだかな、との印象です。

来年にかけては、いくつか課題があります。まず、NISAの成長投資枠の全額をニューマネーで埋めるのは難しいので、特定口座の株を一部売却する必要があります。しかし、どの株にもそれぞれ思い入れがあり、売るのは中々悩ましいです。また、つみたて投資枠で投信を買うべきか、決めなければいけません。それから、今年やるつもりだった為替の分散の問題があります。(結局、米国債は買えませんでした。やっぱり私に債券は無理っぽいので、次回いくなら米株でしょうね。)さらに、さすがに売られ過ぎの感があるJREITをどうするか。買うとしたら、どの水準で買うか。インフラファンドも安くなっているけど、こちらはちょっと買えないかな。まあ、悩みは尽きませんが、2025年も基本強気、買いの目で臨みたいと思っています。