最近、私は人前で自己紹介をするとき、個人投資家とは言わずにリスク屋と名乗るようにしています。私がやっているのは他人のリスクを引き受ける代わりに報酬(リターン)をいただく単純作業であり、相場の予測や企業の分析などは一切しません(できません)。とても投資と呼べる代物ではないからです。
ところで、米国の雇用統計やCPI、そしてFOMCとイベントのたびに一喜一憂、上下に揺さぶられる日々が続いていますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。一昨日の9月米CPIは事前予想をまたもや上回る結果となり、発表直後に株価は大幅下落。しかし直ぐに切り返し、終わってみればNYダウは前日比800ドル超の大幅高となりました。「なんじゃこりゃ?」って感じですね。
ここでちょっと気が早いですが2022年を振り返ってみましょう。今年は内外株とも年初に高値を付けた後、ずっと下げ基調を辿っています。1月初の高値から10月13日の安値までNYダウで▼22%、ナスダックに至っては▼36%の下落です。なぜか日経平均は▼13%の下落に留まっていますが、ベテラン勢の中にはリーマンショックを思い出すという方もいらっしゃるでしょう。
相場に悲観が満ちあふれたらリスク屋の出番です。今年は相場の下げに合わせ、段階的に買い下がってきました。買いの対象は、金利上昇下で売り込まれたグロース株です。日経平均でいうと29,000円近辺で少し、27,000円台前半でもう少し購入し、最後、予算の残金で26,000円割れの水準で買いたかったのですが、買えないまま相場が上がってしまいました。我ながら、ほんと下手クソだと思います。リスク屋の技量なんて、所詮こんなもんです。後は雨乞いの踊りでも踊って、相場が30,000円の大台を駆け上がるのを気長に待ちます。