早いもので、今年も残すところ1ヶ月余り。来年はオリンピックイヤーですが、ちょっと違和感があるのは私だけでしょうか。何でだろうと考えたら、前回の東京オリンピックがコロナの関係で1年延期されたため、それからまだ3年しかたっていないからだと思い至りました。
ところで、国民の非難の嵐の中、菅(前)総理はよくオリンピックの開催を強行したものだと、改めて思います。もし、あのとき日本がオリンピックの開催を断念していたら、今ごろ世界の笑いものになっていたかもしれません。
でも、国民の不評をかってまで、なぜ菅(前)総理は東京オリンピックの開催を強行したのでしょうか。真相はご本人に聞いてみないと分かりませんが、足下の世論に逆行してでもオリンピックを開催することが、将来日本のためになると確信していたからではないでしょうか。世論は気まぐれです。マスコミやSNSに煽られ、右に左に動きます。そして、国民の支持を得るにはそんな世論に迎合する方が近道です。しかし、真に国益を考えた場合、政治家はときに世論に背を向け、悪役を演じなければならない場面もあります。
目先のノイズに惑わされず、長期的視点に立って信じる道を行く。それは私たち長期投資家にも通じるものです。来る2024年。例によって、私は相場の予想はしません。どうせ当たりませんから。ただ、日本でインフレが定着するかどうか、この1点を見極めていきたいと考えています。デフレからの脱却が実現すれば、本邦経済は次のステージに進むことになるでしょう。