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【閑】高速道路で足をつる

昨年私は60歳になったのを機に、65歳になるまでに日本100名山のうち50の山に登ることを皆さんにコミットしました(ヘタレの中期経営計画)。 その時点で私が登頂済の山は28座。残る22座を5年間で登る必要があります。しかし、昨年は夏から秋にかけ週末の悪天候が続いたり、私の体調不良があったりと、結果的に未登頂の百名山に一つも登ることができませんでした。そのため、今年は何としても5座以上の百名山に登りたいと思っています。

手始めに、6月18日に奥秩父の瑞牆山(2,230m)に登ってきました。みずがき山自然公園をスタートし、不動滝⇒瑞牆山⇒富士見平小屋⇒みずがき山自然公園、と周回するコースです。標高差950m、コースタイム6時間、距離は10km。ネットや書籍では初級者コースとして紹介されていますが、実際はどうだったでしょうか。

瑞牆山山頂へは富士見平小屋から直接登るルートもありますが、こちらは途中でロープや鎖を使って大きな岩をいくつもよじ登る必要があり、三点確保程度のクライミングの基礎はあった方が安全です。それに比べ不動滝ルートは岩場の通過が少なく、難易度は低くなっています。私は不動滝ルートを登り、瑞牆山直登ルートで下山しましたが、直登ルートの大きな岩を下る際は結構気を使いました。ロープや鎖は登りには有効ですが、下りには余り役に立ちません。私はロープや鎖をあてにせず、後ろ向きになってお尻で岩を滑るように下りました。岩といっても岩壁を登るクライミングではありませんので、落ちても死ぬようなことはありません。ただ、ひどい擦り傷を負ったり、足首を捻挫する危険性はありますので、慎重さが求められます。

今回、瑞牆山に登って感じたのは、初級者コースだと思って舐めてかかると痛い目に合うということです。特別なクライミング技術はいりませんが、三点確保は身につけてから行った方が無難でしょう。それから直登ルートを下るときは、想像以上に足に負荷がかかります。健脚の持ち主には要らぬお世話ですが、たまにしか山に行かない私のような者が、直登ルートを下ると足をつる可能性が高いです。ちなみに、私は自宅に帰る途中、中央道を走行中に、いきなり両足をつりました。余りの痛さでアクセルもブレーキも踏めません。しかし、アクセルを踏まないと、車はエンジンブレーキがかかって徐々に減速します。次のPAはまだまだ先です。私はなるべく足に力がかからないように足先を伸ばしながら、アクセルペダルを指先でタッチするようにして、何とか車のスピードを維持しました。そうこうしているうち、なんとか無事PAに滑り込むことができて事なきを得ましたが、一時はパニック寸前、冷や汗たらたらでした。

下山後、高速道路を走行中の足のつり。今まで経験したことのない、想定外のヒヤリハットでした。

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【閑】貴方に笑顔のプレゼントを

私は今まで学校でも職場でも、回りに迷惑をかけっぱなしでした。なので、自分がくたばる前に、友人・知人に少しでも借りを返したいと思っています。現在私は61歳。健康寿命の72歳を賞味期限とすれば、体の勝手がきくこの10年が勝負です。ただ、借りを返すといっても、何をしたらいいのか。大したことができないのは、はじめから分かっています。だったら、自分の強みを活かして、好きなことをして借りを返そう。そう思いました。

ところで、自分の強み? そんなもんあったっけ? これといって取り柄のない、万年ヒラ社員の私に強みなんてあるわけない。最初そう思ったのですが、現場一筋、雑巾がけ35年の経験が逆に強みになるかも。また、山登りやダイビングを何気に30年以上続けてきたことも、ひょっとしたら強みになるのかなと。
そして、私は子供の頃から友達を笑わせることが好きでした。ならば、友人・知人に笑顔をプレゼントすることで借りを返すというのはどうだろう。

問題は、どうやって友人・知人を笑顔にするかです。私は営業でお客さんを接待するため、長年美味しくて安い店、一風変わった店等の情報を集めてきました。だったら、友人・知人をそれらのお店に招待して、美味しい料理やお酒を楽しんでもらえば、みんなを笑顔にできるはず。
また、若い頃から私は仕事で全国を飛び回ってきました。そして、行く先々でお客さんから地元の穴場や特産物を教えてもらいました。現地では車で移動することが多かったので、私は長距離の運転が苦になりません。そこで、各地の穴場や特産物を売りにしたオレ流の穴場訪問&食ツアーを企画し、友人・知人を誘ったら面白いんじゃないか? ガイド兼ドライバーは私です。みんな喜んでくれるでしょう。

最後はこれ。山登りやダイビングの経験を活かして、友人・知人をアウトドアの世界に誘いたいと思います。まあダイビングをやりたいという人はレアでしょうが、ハイキング程度の山なら登ってみたいという人は多いはず。そんな人を対象に、道具の選定から低山のガイドまで、一連のお手伝いをさせて頂きます。大自然の前で友人・知人のはしゃぐ姿が目に浮かびます。

いかがでしょう? 皆さんも私と一緒に、食事会やドライブ・山登りに行ってみませんか? きっと、素敵な笑顔をプレゼントできると思いますよ。







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【閑】ゴールデンウィーク2025

人によっては11連休となった今年のゴールデンウィーク。皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか。私はカレンダー通りの休みでしたので遠地の観光スポットに行ったりはしませんでしたが、夏山に向けたトレーニングで長野県と岐阜県の県境にある小秀山(1,982m)に日帰りで登りました。今日はそんな山登りの1日についてお話します。

小秀山は全国的な知名度は今いちですが、日本二百名山に数えられる名峰です。コースタイムは山頂まで登り5時間+下り3時間、距離にして往復で10km、駐車場からの標高差は1,200mです。(二ノ谷ルート) 途中、「かもしか渡り」といわれる垂直な7mの登りがあったり、ちょっとした岩場があったりと、少し怖いけど楽しいコースとなっています。
二ノ谷ルートは乙女渓谷のキャンプ場を起点に、幾つもの滝に沿って木道の散策路をしばらく歩きます。そして、散策路が終わるといきなりの急登です。私は昨年、一昨年とGWに小秀山に登っており、今年で3度目です。そのため、タフではあるものの勝手知ったるルートとして、リラックスして登山道を登っていました。でも稜線に出た瞬間、そんなお気楽さは吹っ飛びました。なんと、そこはまさかの銀世界。過去2度の山行では見たことのない光景です。私はしばらくツボ足で登っていきましたが、第一高原を過ぎたあたりから堪らずアイゼンを付けました。しかし、慣れない雪道は容赦なく私の体力を奪っていきます。また、登山道が雪に隠れて見えないため、私は何度もルートを外れ、正規のルートに戻るまで無駄に時間を費やしました。
結局、第三高原を過ぎ山頂直下に辿り着いた時点で、山頂までのあと100mを登る気力も時間も私には残っていませんでした。残念ではあったものの、身の安全が第一です。私は撤退することを決めました。

来た道をとぼとぼと帰る途中、雪道を軽快に登ってくる私と同世代と思しき男性とすれ違いました。「モンスターや!」そう思いました。私もそこそこ体力に自信はあったのですが、自分の力不足を痛感する山行となりました。








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【閑】マウントを取ることの愚かしさ

お酒の席などでマウントを取らないと気の済まない人、いますよね。特に、男性。これは生存競争を勝ち抜くための動物の本能なのかもしれませんが、こと人間社会においては、マウントを取ることが他者との競争において有利に働くのか、私は疑問に思っています。今回は、株式投資家の目から見た、マウント取りの功罪について考えてみます。

私たちが「この人すごい!」と他人を評価する場合、私は2通りのケースがあると思っています。ひとつは、100mを9秒台で走ったり、甲子園に出場したり、東大の理Ⅲに合格するような人のケース。つまり、自分では到底かなわない、圧倒的な才能を持っているスーパーマン(ウーマン)のケースです。そして、もうひとつは一般人のケースで、事前に自分が認識していたよりも、その人の実際の能力が高いケースです。

2番目のケースですが、例えばこんな感じです。最近あなたの職場に後輩社員が転勤してきたとします。あなたは彼のことを良く知りません。彼は歓迎会の席で下ネタで一人盛り上がり、その後酔い潰れてしまいました。その姿に呆れたあなたは、彼のことを「イケテナイ奴」と認識しました。ところが、翌日、彼は飛び込み営業で大口の契約を取ってきたのです。ビギナーズラックといえばそれまでですが、あなたは「結構やるじゃん」と驚き、彼を「そこそこイケテル奴」と評価し直したのです。ここでのポイントは、あなたは彼を絶対的な能力の高さから評価したわけではなく、現実と認識のギャップ(=現実-認識)、つまり相対的な能力の高さによって評価している点です。

同じようなことは株式投資の世界でもあります。株式の短期的な評価は、企業業績に関する投資家の事前予想と実際の決算のギャップ(実際の決算-投資家の決算予想)に依存します。最高益をたたき出した企業の株価が、決算発表の当日に急落する姿は今や日常茶飯事です。この場合、当該企業の株価に事前に織り込まれた決算の予想が高水準過ぎて、実際の決算がそのレベルに達しなかったことが原因だったりします。日本企業が決算発表で次年度決算を保守的に予測するのも、投資家が織り込む決算予想のハードルを下げたいがためです。

一般人がマウントを取るのは、自分の評価(=現実-認識)を上げることが目的だと思われます。しかし、実際はマウントの効果で先に(他人の自分に対する)認識が上がってしまい、現実と認識のギャップが小さく(場合によってマイナスに)なることで、かえって自分の評価を下げることになりがちです。(※) 皮肉としか言いようがありません。
(※)現実-認識↑=評価↓ 

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【閑】ヒゲダンス

投資ネタ不足にて、本日も「閑話休題」となります。新鮮な投資ネタが入荷するまで、暫しお待ち下さい。

この前、私が一方通行の細い道を車で走っていたときのことです。道の向かって右側で工事が行われていました。工事用の重機が道の一部にはみ出ていたようで、建設会社の社員さんが2名で交通整理に当たっていました。車を減速しながらその様子を見ていた私は、なぜか違和感とともに懐かしさを感じました。

社員さんは両手を左右に広げ、やや前かがみに並んで立って、手のひらを地面と平行になるように直角に折り曲げ、両手を上から下へゆっくり動かしていました。それを何度も繰り返すのです。最初、私は彼らが私をからかっているものと思いました。しかし、私を見つめる彼らの表情はいたって真剣。むしろ何かを訴えかけているようです。そのとき、私は彼らの妙なゼスチャーの意味に気付きました。私は工事中の道路で車を十分減速したつもりでしたが、不十分だったようです。そこで彼らは両手をゆっくり上から下へ動かすことで、もっとスピードを落とすようにとメッセージを送っていたのです。

私は今までこのような形で車を減速するよう指示を受けた経験がありません。私の感じた違和感の原因はそれです。では、私が感じた懐かしさの理由は? そう、彼らの動作が、ザ・ドリフターズの加藤茶さんと志村けんさんがテレビ番組『8時だョ!全員集合』でやっていた、あのヒゲダンスにそっくりだったからです。テレビで放送されていたのは1979年から1980年にかけて。当時、私は中高生でした。私は実家の狭い狭い部屋で、両親と団らんを囲んで毎週楽しみにテレビでヒゲダンスを見ていました。
志村けんさんは残念ながらコロナでお亡くなりになりましたが、加藤茶さんは今でもご健在です。

今回はシニア限定のようなお話になってしまいましたが、ヒゲダンスはユーチューブでもご覧になれます。ヒゲダンスをご存じない方は、是非一度ご覧になってみて下さい。

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【閑】バリューのあるジジイを目指して

私事で恐縮ですが、私は先日61歳となりました。気はまだまだ若いつもりですが、立派なジジイの出来上がりです。焼きたてのパンは甘く香ばしい香りがしますが、出来上がったばかりのジジイは甘酸っぱい加齢臭がします。ところで、今回はジジイとなった私が今後どういう方向を目指して生きていこうと考えているのか、お話したいと思います。ジジイの問わず語りなど興味ないという方は、どうぞスルーして下さい。

以前、我が家の昭和的エコシステムでご紹介しましたが、我が家の夫婦、親子関係はちょっとよその家庭とは違っています。我が家は健康で自由な毎日を送ることを目標に、各人がそれぞれ割り当てられたミッションを実践するパートナーシップのような関係性で繋がっています。語弊があるかもしれませんが、愛情よりも経済的な依存関係といってもいいかもしれません。そんな我が家において、私のミッションはキャッシュフローを獲得すること。しかし、当然のことながら年齢を重ねるほど私の体力は低下し、労働によるキャッシュフロー獲得力は低下していきます。このままではパートナーシップは機能不全に陥ります。そのため、私が今考えていることは2つです。ひとつは投資力のアップ。つまり、株式配当の受取り額の増強です。そして、もうひとつは年金力のアップ。これはなるべく長く、なるべく高い報酬で働き、そのうえで年金の受給を繰り下げることで実現できます。

高齢になるにしたがい保有資産のリスクを抑え流動性を高めていくのが金融論のセオリーですが、私は敢えて逆のことをやります。自分がくたばるその日まで、株のフルインベストメントでいくつもりです。株式の相続はちょっと面倒かもしれませんが、私の死後も私が投資した株たちが私の家族の生活をサポートしてくれることでしょう。
年金についても、受給を繰上げて前倒しで受取る方が多いですが、私は逆を行きます。私は年金の繰上げを批判するつもりはありません。でも、キャッシュフローの獲得力を強化するためには、受給の繰り下げがとても効果的です。自分が不用意に長生きしてしまったとき、迷惑を被るのは家族です。受給を繰り下げ年金額を増額しておけば、自分が重度の介護状態で寝たきりになっても、家族に介護費用の負担が及ぶことも少ないでしょう。

人は誰しもジジイになると、付加価値を生産せず、ただモノ・サービスを消費するだけの存在として、社会のお荷物に見られがちです。でも、そんなジジイも投資力や年金力を発揮して家族や社会に貢献できれば、利用価値(バリュー)のあるジジイとして存在意義を認められるのではないでしょうか。

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【閑】冬山に行かない山ヤの冬の過ごし方

私の趣味の一つが山登りであることは当ブログで前からお話してきましたが、私が2,000m以上の高い山へ出かけるのは、ゴールデンウィークから秋までです。つまり、積雪期の山には登りません。それは、雪山を登る体力と技術に自信がないからです。(若い頃はピッケルとアイゼンを持って南アルプスや南八ヶ岳を登ったものですが、今は無理です。)

問題は山へ行かないこの時期、どうやって山への想いをやり過ごすかです。実は私の部屋には暖房がありません。別に電気代をけちっている訳ではありませんが、とにかく昔からないのです。なので、寒さから身を守るため、冬の間はシュラフ(寝袋)に入ってテレビを見たり、本を読んだり、寝たりしています。シュラフはもともと寒い山の上で寝るための道具ですから、平地の寒さなどへっちゃらです。また、布団を敷いたり畳んだりする手間も省け、自宅にいながらアウトドア感覚を味わうことができて最高です。是非、皆さんも試してみて下さい。

それから、私は休みの日の食事にもアウトドア感覚を取り入れています。直火にかけるアルミ鍋タイプのうどんを買ってきて、山で使う携帯用の小型ガスバーナー(EPIやプリムス)でぐつぐつ煮込み、ふーふー言いながら食べるのです。そして、残ったスープには買ってきたおにぎりをぶち込みます。おにぎりを煮込むと数分でスープを吸って、いい感じでおじやが完成します。このおじやがまた旨い。ちょっと塩っ気が強いですが、ビールの当てにはちょうどいいです。ただ、火の取り扱いには注意して下さい。

冬の間、こんな感じで食っちゃ寝を繰り返していたら、体がなまってしまいます。そのため、ダイエットとトレーニングを兼ねて自宅から車で30分ほどの低山(猿投山629m)に週末通っています。ただ登るのでは負荷が少ないので、ザックにダイビングで使うウェイトとテント、水を詰め込み、総量26kgほどにして歩荷訓練のまね事をしています。冬の間に体力をつけて、この夏こそ光岳に挑戦したいと考えているからです。

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【閑】ご当地ソング

10月20日は「新聞広告の日」だそうで、日本新聞協会は「新聞週間」の期間中、47都道府県の「ご当地ソング」を全国76紙に掲載しました。広告「新聞からご当地ソングが聴こえてくる。」の地図に併記されたQRコードにスマホをかざすことで、ご当地ソングの動画を楽しめるようになっています。

さて、肝心のご当地ソングですが、岩手県=北国の春、新潟県=佐渡おけさ、東京都=東京ブギウギ、神奈川県=ブルーライト横浜、静岡県=天城越え、大阪府=やっぱ好きやねん……、てな具合になっています。ただ、このご当地ソング、誰が選んだか知りませんが、一部には首を傾げたくなるのもあります。例えば、我が愛知県=燃えよドラゴンズ、とか鳥取県=ゲゲゲの鬼太郎。これって、ご当地ソング違うんちゃいますの? まあ、愛知県なんて全国区のネタはトヨタくらいで、文化不毛の地ですから致し方ないのかも知れませんが。ちょっと寂しい気がします。だったら、いっそ鳥取県みたく、愛知県出身のアニメ界の巨匠:鳥山明先生のドラゴンボールの主題歌でも良かったんじゃないかと思います。

そして、もし、私にご当地ソングを選ぶ権利があったなら、私はきっとこの曲を選ぶでしょう。つぼイノリオ:金太の大冒険

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【閑】東京と大阪

私は普段名古屋で仕事をしていますが、3ヶ月に1度東京本社に会議のため上京します。新幹線が多摩川を超え東京都に入ると、私の体は緊張で強ばってきます。アドレナリンが分泌され、血圧が上昇して、心臓の鼓動が激しくなります。東京といえば、地方の人にとってショッピングや食事、観光等の娯楽を楽しむ夢のある街ですが、私にとってはできれば足を踏み入れたくない場所です。なぜなら、かつて私の東京勤務の日々が、絶望に満ちたものだったからです。たび重なる仕事上のトラブル、ミス。上司や同僚、大勢の関係者に迷惑をかけました。その全てが私の至らなさが原因です。今でも当時のことを思い出すと、胃液がこみ上げてきます。

10年間の東京勤務のあと、私は追い出されるように大阪転勤となりました。大阪でも私のポンコツぶりは変わらず、ミスが続きました。仕事が終わってもまっすぐ家に帰る気になれず、最寄り駅の近くの焼き鳥屋でぐだぐだ時間を潰しました。ほろ酔い気分で、このまま消えてなくなりたいと何度思ったことか。ポキッと心が折れる音を聞いたのも、この頃です。でも、不思議なんです。私は大阪にネガティブな印象を持っていません。最近もプライベートで大阪に行きましたが、東京のような緊張感を強いられることはありませんでした。
なぜでしょうか。大阪の街が持つ暖かさのせいでしょうか。大阪には私のような敗者も受け入れてくれる、懐の深さがあります。「大丈夫だから。今は黙って眠りな。」 そうささやいてくれる兄貴のような街です。

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【閑】山と株式投資

9月10日の火曜日、私は有休を取って日帰りで北アルプスの蝶ヶ岳へ行ってきました。標高2,677mと北アルプスの中では標高は控えめで、登山道もよく整備されているので、老若男女を問わず大変人気の山です。この日も平日にも関わらず、大勢の登山者で賑わっていました。蝶ヶ岳は山頂から眺める槍ヶ岳~大キレット~穂高岳の大迫力が魅力です。(当日は山頂がガスに覆われており、残念ながら目にすることはできませんでした。)また、山頂直下にある蝶ヶ岳ヒュッテ(収容150人)に泊まれば、美味しい食事をとりながら非日常的なひとときを過ごすことができます。ただ、北アルプス入門編の山といっても、そこは北アルプス。気軽に行ける場所ではなく、それなりの準備が必要になります。皆さんも軽いトレーニングをした上で、1度訪れてみることをお奨めします。きっと人生観が変わりますよ。

前置きが長くなりました。今回は私が蝶ヶ岳に登っている間に考えたこと、「何でオレは山に登るんだろう?」という点についてお話したいと思います。私が山を始めたきっかけは、他人から趣味を聞かれたときに「これです」と言えるものを一つ持っておきたかったからです。それから、健康上の理由(高血圧や高コレステロール)で運動をしなければいけなかったこと等もあり、山を続けてきました。そして、今回もう一つ、私が山に登る意味に思い到りました。それは「成長」です。

去年、私が蝶ヶ岳に挑戦していたら、途中でバテて日帰りは難しかったでしょう。でもこの1年、私は色んな山に登ってきました。その中で私の体力は少しずつ強化されてきたのだと思います。来年はもう少しタフな山にも挑戦する予定です。このように山を続けることで、(いつか限界は来ますが)年齢に関係なく登れる山のレベルは上がっていきます。還暦を過ぎたジジイでも可能です。これってすごくないですか? 人間のパフォーマンスは加齢とともに低下していくのが自然の摂理です。それなのに加齢に逆らってパフォーマンスがアップするなんて、アンビリーバブル! 私は「成長」を求め、これからも山に登ります。(もちろん、筋トレや他のスポーツを通してでも「成長」は可能です。)

と、ここまで考えて、私はさらにもう一つのことに気付きました。私が年金(企業年金と個人年金)のお世話になっても、株式投資を止められないわけ。それも「成長」なんじゃね? 確かに株式投資にはマイナスもありますが、長期的にはプラスの成長が期待できます。どれだけ投資家が高齢になっても、投資先の企業は関係なく成長していきます。私の足腰が衰え、いよいよ山登りができなくなっても、株式は成長を止めません。Going Concern。永遠の命です。私がくたばってあの世に行ったあとも株式は成長を続け、私の家族を見守ってくれることでしょう。(8月下旬に予定していた南アルプスの光岳は、台風10号の影響で断念しました。)