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【ラ】年の瀬に死について考える

お正月を1週間後に控えた年末に、縁起でもないテーマですいません。
私は来年60歳となります。そろそろ死というものが視野に入ってくるお年頃です。なので、ここらで一度整理しておこうと思った次第です。

私事で恐縮ですが、私の亡くなった祖父は、明治生まれの大変タフな人でした。虫歯になると歯にたこ糸を巻き、もう片方の糸の端を木の幹に巻き付けてから頭を後ろにそらす。そうやって自分で虫歯を抜いていたそうです。(これは私の父から聞いた話です。麻酔なしで歯を抜くなんて、それって拷問だと思うのですが……。我が祖父ながら恐るべし。) そんな祖父が老衰で死ぬ間際、死ぬのが怖いと泣いていたそうです。
死の恐怖は一体どこから来るのでしょう。宗教的な要素を除けば、死に至る過程で感じる精神的肉体的痛みと、人が「生き物」から「モノ」と化すいまわの際の漠とした恐怖感からではないでしょうか。

がんを始めとした疾病に伴う痛みに関しては、昨今緩和治療の進歩でかなり軽減してきているようです。(骨のガンなど相変わらず厳しい痛みを伴うものも一部あります) また、放射線や抗がん剤といった治療の結果生じる痛みもありますが、痛みを伴う治療は敢えて行わないというQOL優先の選択肢を取ることで、その類いの痛みからは解放されます。

さて、いまわの際の恐怖ですが、実は私はあまり心配していません。なぜなら、高齢者となり認知症になってしまえば、恐怖も何も感じないだろうからです。認知症バンザイ! また、運悪く認知症とはならず、クリアな意識の中で死を迎えるはめになっても、いまわの際の正にその瞬間、意識は眠りにつくかのようにフェードアウトし、安らかにくたばることができるだろうからです。私は生き物には安らかに最期を迎えるためのソフトが予めインストールされているはずと、勝手に思っています。
もっとも、健康のため適度に体を動かし(海と山)、お酒の飲み過ぎに気をつけ、楽しく仕事と投資を続けることができれば、当面死を気にする必要はなさそうです。

皆さん、良いお年をお迎え下さい。