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【株】コンセンサスを知る

私たち個人投資家が株式投資をするうえで知っておくべきこととして、コンセンサス(市場参加者の予想の平均値)があります。私は主に新聞の記事や、テレビの情報番組の出演者のコメントからコンセンサスを探ります。新聞の記事が一様に相場に強気なときは、市場参加者の大半が強気であると判断します。そんなときに好材料が出ても、株価の上昇につながらないことが多いです。逆に、大した悪材料でなくても、相場急落の材料とされることもあります。つまり、短期的な相場の動きは、材料(実績値)の絶対的な水準ではなく、コンセンサスと実績値の乖離幅という相対値に依存しているわけです。乖離幅が大きいほど市場参加者にとってサプライズとなり、相場が大きく動くことになります。個人投資家にとって新聞やテレビは、投資方法を教えてくれる先生ではなく、あくまでコンセンサスを知るためのツールと割り切ることが大切です。

それから、長期投資家の皆さんにお勧めしたいのが、SNSを通じて投稿者のコメントの動きを見ることです。私はこれを海釣りをするときの鳥山のように感じます。SNSが投稿者のポジティブなコメントに溢れている状態を、海鳥が魚を目指して殺到する様になぞらえているわけです。ただ、海釣りと違うのは、投稿者が殺到している最中は静観し、投稿者のコメントが落ち着いてから買いに動くところです。

また、日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)も参考になります。これは、市場参加者の警戒感を表すものです。VIが20以下で低位安定しているときは、市場参加者がガードを下げ安心しきっていることを意味します。そんなときに好材料が出ても買いにはつながりにくいですが、ちょっとした悪材料が思わぬ急落を呼ぶことがあります。

「人の行く裏に道あり花の山」。敢えて人と反対の行動をとる。長期投資家は、天邪鬼でひねくれ者のほうが向いてるかもしれませんね。