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【株】メタバースで株式投資

5月13日の日経新聞で、「メタバースで金融商品」と題した記事が掲載されました。メタバースは仮想現実(VR)ゴーグルなどを使い、アバター(分身)で個人が自由に行動できる仮想空間を指します。記事では、「損害保険ジャパンはANAホールディングスが始める仮想旅行や仮想ショッピングモール内で、現実世界の旅行時のケガに備える保険を販売する。」とのこと。また、「保険会社は顧客に観光や災害の疑似体験を促しながら、保険需要を喚起できる。保険代理店やネットを含めた従来の販路に加え、メタバースが新たな販路となる。」とあります。

私はこの記事を読みながら、これは株式投資にも使えると思いました。投資未経験者が株式投資を始める場合、最大の課題が株価下落時の恐怖心の克服です。長期投資を行う場合、必ず株価の急落局面はやってきます。株が下落するたびに損切りしていたら、いくらお金があっても足りません。そのためには、相場の下落とその後の回復を実体験し、株価の下落に慣れることと、相場のリズムをつかむことが一番の近道です。しかし、多くの方は、株式投資を始めたあと最初の株価下落局面にびっくりし、もうこりごりと、そのまま株式投資から撤退してしまいます。

そこで、株式投資初心者には、メタバース内のリアルに限りなく近い環境下で株式相場の変動を疑似体験し、株価の下落に慣れていただくのです。例えば、2008年のリーマンショック時の米国株式の下落とその後の回復状況をメタバース内で疑似体験すれば、株価急落への抵抗力(胆力)を養うことができると思います。メタバース内でのトレーニングで心臓に毛が生えれば、今回のナスダックのように高値から3割下落しようが、平然と押し目を拾えるようになります。

でも、ひょっとしたら近い将来、メタバース内の仮想証券取引所の取引量がリアルの証券取引所の取引量を上回り、メタバース内取引所がメイン、東証が疑似取引所のようになってしまうかもしれませんね。