日本経済新聞は2月27日の朝刊でウォーレン・バフェット氏が25日、恒例の「株主への手紙」を公表したと報じました。その内容に関しては既に関係者が色々なところで取上げており、今更私が下手くそな講釈を垂れるまでもないと思います。そこで、以下では日経の記事の中から、私たちが志向する長期投資の理念に通じるバフェットのコメントや考え方をご紹介したいと思います。
1.「恐怖が市場を支配する情勢は投資家の友」
金融市場が動揺した2022年、バフェット率いる投資会社バークシャー・ハザウェイはリーマンショックの2008年に匹敵する投資に動きました。2022年通期の株式投資額と事業投資額の合計は785億ドルに及びます。恐怖相場は優良企業を割安に買える「友」と、バフェットは言います。
2.「目先の経済や相場の予想は役に立たないに等しい」
バフェットは景気予測めいたことはしません。ただ、米国経済のしなやかさ、懐の深さには絶大な信頼を置いています。今回の手紙にも「私たちは米国の追い風を頼りにしており、時折その風が弱まることはあっても推進力は常に戻ってくる」と記しています。
3.「花が咲けば雑草は枯れ行く。長い目で見れば一握りの勝者が素晴らしい働きをするようになる」
悲観の雨で土がぬかるんだ今こそ、種まきの時期かもしれません。賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶといいますが、80年に及ぶバフェットの投資経験は彼にとっては経験でも私たち個人投資家にとっては歴史そのものです。