カテゴリー
株式

【株】株式相場のリアル

株式投資を始める前に思い出していただきたいのは、株式は必ず下落するということです。下落時にどのくらいの値幅で下がるのか、そして、どのくらいの日数で回復するのか。下落と回復のイメージを腹に落とし、自分が耐えられるかどうか、自問してみしょう。耐えられそうにないなら、株には近づかない方が賢明です。株は下がるものと胆に命じたうえで、相場に臨みましょう。
それでは、【表1】と【グラフ1】で、平成バブル以降の日経平均株価の動きを振り返ります。昔から相場の下値の目途として「半値八掛け二割引き」と言いますが、数式にすると、1/2×0.8×(1-0.2)=0.32となり、概ね高値の2/3押し、▲68%の水準です。

【表1】の過去3回の大幅下落局面(1~2:平成バブル崩壊、7~8:ITバブル崩壊、9~10:リーマンショック)でも、高値の2/3下落の水準で下げ止まっています。また、その他の下落局面では、30%~40%程度で下げ止まっています。乱暴に言いますと、平成バブル以降の日経平均は、高値の1/3下落のケースと、リーマンショック級の大暴落で2/3下落のケースに分けられます。そして、1/3下落の場合は2~3年、2/3下落の場合は4~7年程度で(平成バブルの水準はいまだ回復していませんが)ほぼ従前の水準を回復しています。この1/3、2/3という下値の目途は記憶しておいて損はないと思います。
ちなみに、信用取引をする場合に証券会社に担保を差し入れますが、1部上場企業の株式の担保掛目は70%です。証券会社は、30%の株価下落をバッファーとして見込んでいるわけです。